講座概要
この講座では、Microsoft 365のOffice Scriptsについて解説します。講座の内容には、Office Scriptsの基礎を学ぶためのTypeScriptというプログラミング言語も含まれています。なお、JavaScriptの知識は必要ありませんので、事前準備は不要です。
事務業務がローカルからクラウド上に移行する流れの中、エクセルの自動化をVBAで行うことができずに困っている事務職員の方もおられるかと思います。Office Scriptsはオンラインのエクセルで唯一自動化を行うためのプログラミング言語となっております。本講座では、オンラインのエクセルについてOffice Scriptsを活用して日常業務を自動化したい方に向けた講座となっています。
本講座では基本文法を習得後、実践的な内容として、以下の2種類の想定業務を自動化していきます
Formsの記載内容をExcel方眼紙形式の申請書に転記 (Power Automateを利用)
従来のExcel VBAのようにセルの内容から条件判定を行い、項目別の値をセルに記載(学籍情報のGP判定をモデルケースとして扱います)
講座は以下の形式で進めます (レクチャーの9割が以下形式です)
スライド形式による図表を用いた解説
ハンズオン形式によるOffice Scriptsの実行
条件分岐や繰返処理構文についても、いきなり構文の記述から入るのではなく、処理概要のイメージを掴んでからコーディングを行っていきますので、プログラミング未経験者(エンジニアでない事務職方)におすすめとなっています。
そのため、ある程度の他言語 (Python・JavaScript・C・Java) や 同系列のGASを既に習得済の方にとっては、入門過ぎる構成となっておりますので、受講の際はご注意ください。
講座構成
本講座は次の構成となっております
はじめに
本講座のOfficeスクリプト講座の特徴とOfficeスクリプトの利用要件について解説。
※Officeスクリプトが組織内で使用できるかについて確認してください
イントロダクション Officeスクリプトの活用
Office Scriptsでサンプルコードの利用やマクロ記録など、デフォルトで利用可能な機能について解説します
TypeScript文法(データ型・変数)
TypeScript(JavaScript含)について、最低限必要な型の概念や変数・演算子について学習します
TypeScript文法(配列・連想配列・制御構文・関数)
プログラミングにおいて処理を自動化するのに必要な配列・条件分岐・繰返処理について学習します。
また、Power AutomateとOffice Scriptsを連携するのに重要な関数の概念についても学習します
ワークブックの操作
Office Scriptsのメイン処理について学習します。エクセルを自動化するにはこちらのセクションを学習する必要があります。Office Scriptsで自動化できる処理はかなりありますので、取り扱っている内容については、レクチャーから参照ください
Power Automate と Officeスクリプトの連携
Office ScriptsはPower Automateと値を受け渡しすることによって業務の幅を広げることができます。
値について「PA → Office Scripts」と「Office Scripts → PA」の方法を解説しています。
Office Scriptsから他コネクタやメール送信、OneDrive、SharePoint連携するために最低限必要なPA連携について解説します
ケーススタディ1 Formsから所定フォーマット出力
Power AutomateとOffice Scriptsを連携した自動化例として、FormsのデータをExcel方眼紙に出力する自動化を行っていきます。内容についても、テンプレートを複製して年月別にフォルダに分類し、ユーザ名と日付で構成されるエクセル名で保存するという。保守性も考慮した内容まで踏み込んで解説します
ケーススタディ2 試験結果の点数からGPをセルに記載
従来のExcel VBAのように、エクセル上からOffice Scriptsを実行する場面について解説。モデルケースとしては点数を基準として「秀・優・良・可・不可」の判定を行う処理を作成します。この際、Office Scriptsで繰返構文を取り扱う際の注意点についても解説します
ケーススタディ3 列項目別にシートを作成しデータをグループ化
テーブルデータの指定した列に含まれる項目をシート別に分類し、グループ化を行う方法について解説します。テーブルオブジェクトを使ってデータを処理することで、コードの可読性や効率性を向上させることができます。また、変数をスクリプトから外だしし、汎用的なスクリプトを作成することで、より保守的で実践的なコードを記述する方法も学びます
更新履歴
2023年12月:テーブル操作とケーススタディ3を追加
注意点
Office Scriptsが使用できることを確認の上、受講ください
超入門の内容となっておりますので、受講前に視聴可能レクチャーを確認の上、レベルを判断してください
組織によってアクセス権限が異なるケースがありますので、レクチャー通りに実行できない可能性があります
最後に
Office Scriptsを使い、日常業務のタスクをより効率よく柔軟にこなしていきましょう!
関連キーワード(Office Scriptsが英表記における公式名称です)
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